動物とのかかわりが人間の健康の質を向上させることです。アニマルセラピーは社会福祉やリハビリテーションの分野で求められ、高齢者や身体障害者、自閉症の子供たちの社会復帰に貢献しています。
これらの活動はおおまかに以下の3つに分類されます。
動物と触れ合うことが目的のこの活動は、生活クオリティーを高める為に動機を与え意欲を引き起こし、教育上またはレクリエーション上において、有意義となる機会を提供するものです。主にアニマルセラピーとよばれる活動はこのタイプです。
医療従事者とボランティアなどが協力し、ゴールを設定して観察記録をとる治療行為です。
例えば「身体的」には動けるようになること、「精神的」にはグループ内での相互関係を形成させたり、不安や孤独感を減らすこと、「教育的」には語彙を増やしたり記憶力を促進させたり大きさや色などの概念の知識を増やすこと、「動機付け」としてグループ活動に参加することや、他人やスタッフとの相互関係が増加することなどが挙げられます。
子供の心を育むことを目的に、動物を教育的に活用しようという新しい試みです。
小学校等を動物と共に訪問し、正しい動物とのふれあい方を子どもたちに学んでもらう活動を通して、命の大切さや生き物を尊重する心、観察力を育みます。自主判断能力の向上、集中力の増加、共感性の増加、などが報告されています。
また、ウサギやにわとりなど、学校での動物飼育も含まれます。
アニマルセラピーの中で最も長い歴史を持ち、欧米で最も一般的なものが馬が参加する乗馬療法(ホースセラピー)です。古代ローマ帝国時代、戦争で傷ついた兵士がリハビリに乗馬が用いられたという一説があります。
また、盲導犬の歴史も古く、紀元前100年ドイツの古文書や、ポンペイの壁画、13世紀の中国絵巻物にも盲導犬の記述があります。
欧米では1792年に、施設において動物が治療的意図で導入された記録があり、200年以上も前からアニマルセラピーが始まってましたが、日本での認識はまだ低いです。